LINE活用で顧客との関係性を構築し、売上アップを目指す

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「お客様が店を出た後、どうやって連絡を取ればいいんだろう」「常連のお客様にはもっと特別なサービスを提供したいけれど、方法がわからない」

そんなお悩みを抱えている店舗経営者の方は多いのではないでしょうか。電話では気軽に連絡しにくく、DMやチラシは費用がかかる上に読んでもらえる保証もありません。

そこで注目したいのが「LINE公式アカウント」です。お客様の多くが日常的に使っているであろうLINEアプリを活用することで、店を出た後でも自然なコミュニケーションを続けられます。

そこでこちらでは、LINE公式アカウントの基本から実際の始め方まで、具体的な手順とともにご紹介します。

LINE公式アカウントとは

LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客とのコミュニケーションを取るために利用するビジネス専用のLINEアカウントです。LINEは日本国内だけで9,800万人以上がアクティブに利用しており(LINEヤフー株式会社調べ2025年3月末時点)、年齢層も10代から60代以上と幅広いため、お客様との接点を作るには最適なツールといえます。

お客様に友だち登録してもらうことで、新商品の案内やお得なクーポンの配信など、様々な方法でお客様との継続的な関係が築けます。

イメージとしては、お客様一人ひとりに直接連絡できる電話番号を教えてもらい、そこにお得な情報やお知らせのチラシを定期的にお届けできるようになるのと同じです。

  • 友だち追加:電話番号を教えてもらうのと同じ感覚
  • メッセージ配信:電話するほどではないちょっとした情報を気軽に届けられる

LINE公式アカウントは従来の電話やDMと違い、お客様が普段使っているLINEアプリの中で気軽にやり取りができるのが大きな特徴です。特に、店舗経営において「お客様が店を出た後の連絡手段がない」という課題を解決するには、非常に有効な手段といえるでしょう。

LINE公式アカウントの機能をわかりやすく解説

LINE公式アカウントと聞くと「難しそう」「設定が大変そう」と感じる方もいます。しかし実際は、普段お店で行っている接客や販促活動がそのままデジタル上でできるようになるイメージなので、そこまで難しく考えることはありません。

そこで、店舗運営に活かせるLINE公式アカウントの3つの機能について、身近なものに例えてご紹介します。

お客様リストを整理・管理してくれる「メモ帳」

まず一つ目は、お客様の情報を管理する機能です。紙のメモ帳にお客様の情報を書き留めるように、LINE公式アカウントでは友だち登録したお客様の情報を一覧で管理・整理できます。

「常連のお客様」「新規でいらした方」「特別待遇のVIP」のようにお客様を分類し、それぞれ過去にどんなやり取りをしたかもメモとして保存されます。

これにより、お客様一人ひとりの反応や好みの傾向を把握し、最適なサービス提供につなげることができます。

お客様の質問に即答してくれる「ベテラン店員」

二つ目は、自動応答機能です。LINE公式アカウントを使えば経験豊富なベテラン店員が常駐しているように、よくある質問をすべて記憶して適切に回答してくれます。

例えば、営業時間や場所、駐車場の有無、予約方法といったお客様からよく聞かれる質問に対する回答をあらかじめ設定しておけば、24時間いつでも即座に返信することが可能です。

これにより、深夜や早朝、またスタッフが接客中で手を離せない忙しい時間帯なども、お客様をお待たせすることなく質問に回答できます。

お客様への案内・販促が簡単「案内チラシ」

三つ目は、情報発信機能です。紙のチラシやパンフレットのように、商品写真やメニューをお客様がいつでも見られる状態にしておけます。クーポンや割引券をその場で渡したり、新商品やキャンペーンのお知らせをすぐに配布したりできるため、タイムリーな販促活動が可能です。

従来の紙のチラシとは違い、印刷費用もかからずチラシを配布する手間も省けるのが大きなメリットです。

LINE公式アカウント運用までの簡単4ステップ

LINE公式アカウントを開設しても、準備不足では効果的な運用はできません。実際に、多くの店舗が「とりあえず作ってみたものの、何を配信していいかわからない」という状況に陥っています。

そうならないために、まずは以下の4つのステップで土台を固めましょう。

お客さんリストを作る(ノートでもExcelでもOK)

まずは、あなたの店舗にはどんなお客様がいるのかを整理してみてください。

お客様によって来店頻度や購入パターン、求めている情報が異なります。常連のお客様、たまに来店される方、特別な機会にだけ利用される方など、大まかなグループに分けて考えてみましょう。

ノートに手書きでも、Excelの簡単な表でも構いません。それぞれのお客様グループがどのような特徴を持っているか、どんな情報を求めているかを書き出してみてください。

この作業をしておくことで、後でメッセージを送る際に「誰に何を伝えるべきか」が明確になります。

よく聞かれる質問を10個書き出す

店舗運営をしていると、お客様から同じような質問を何度も受けることがあります。営業時間、駐車場の有無、予約の必要性、支払い方法など、基本的な情報に関する質問は毎日のように寄せられるのではないでしょうか。

これらの質問を10個程度書き出してみてください。そして、それぞれに対する答えも準備しておきます。この準備をしておけば、LINE公式アカウントの自動返信機能で24時間対応できるようになり、スタッフがいちいち同じ説明をする手間が省けます。

人が対応しなくても済む質問を事前に特定することで、重要な接客業務に集中できるようになります。

次に買ってほしい商品や来てほしいイベントを決める

LINE公式アカウントの最大の魅力は、お客様との継続的な関係を築けることです。しかし、「今日のおすすめは○○です」といった場当たり的な配信では、お客様に飽きられてしまいます。

そこで、事前に「コーヒーを買ったお客様には次回ケーキセットを提案しよう」「平日の昼間が空いているから、主婦向けのランチメニューを紹介しよう」といった販促の流れを考えておきましょう。

季節のイベントやキャンペーンも同様です。バレンタイン、母の日、クリスマスなど、年間を通してどんな企画を打つかを先に決めておくことで、一貫性のある魅力的なコンテンツを配信できます。

LINE公式アカウントで「自動返信」と「ボタン」を設定

ここまでの準備ができたら、LINE公式アカウントの設定に入ります。「よくある質問」を自動返信機能に登録し、お客様が「営業時間」と送信すれば自動で営業時間が返信されるように設定します。

また、ステップ3で決めた商品やイベントの案内は、リッチメニュー(画面下部に表示されるボタン)に配置します。「今月のおすすめ」「イベント情報」「クーポン」といったボタンを作ることで、お客様が欲しい情報にすぐアクセスできるようになります。

この設定により、従業員が寝ている間もお客様対応と販促活動を自動で行ってくれます。

LINE公式アカウントの始め方

LINE公式アカウントを作成しただけでは、お客様との関係構築は始まりません。アカウント開設後に必要な以下の4つの設定を行うことで、24時間365日働く「デジタル店員」として機能するようになります。

店舗の基本設定を整える

まずは、お客様がお店を見つけやすくするための基本設定を行います。アカウント名、業種、所在地といった基本的な店舗情報を登録しましょう。この際、お客様が検索しやすいように、店舗名は正式名称で登録することが重要です。

特に忘れがちなのが「公開設定」です。設定画面の「情報の公開」から「検索結果とおすすめに表示」を選択しておかないと、お客様がLINE内で店舗を検索しても見つけられません。

この設定により、既存のお客様だけでなく新規のお客様にもLINE公式アカウントを発見してもらえるようになります。

「プロフィール」の設定

プロフィール画面は、お客様がはじめてあなたの店舗のLINE公式アカウントを見る際の「玄関」のような存在です。そのため、実店舗の外観や店内の雰囲気と同じように、第一印象を左右する重要な要素となります。

アカウント名、プロフィール写真、背景画像の基本情報から、営業時間、住所、電話番号、支払い方法などの詳細情報まで設定できます。紙のパンフレットのように、お客様が知りたい情報を網羅的に配置することで信頼感のあるプロフィールが完成します。

「あいさつメッセージ」の設定

あいさつメッセージは、お客様が友だち登録をした瞬間に自動で送信される最初のメッセージです。実店舗で言えば「いらっしゃいませ」のあいさつにあたる非常に重要なコミュニケーションです。

あいさつメッセージには、友だち登録への感謝の気持ち、今後配信する情報の内容、アカウントの活用方法などを入れるのが一般的です。また、「新商品のご案内やお得なクーポンを配信いたします」といった具体的なメリットを伝えることで、お客様の期待値を高める効果もあります。

「リッチメニュー」の設定

リッチメニューとは、トーク画面の下部に常に表示される案内板のような機能です。お客様が「何か情報が欲しいな」と思った時に、すぐにアクセスできる便利なメニューを設置できます。

リッチメニューに「今月のおすすめ」「クーポン」「店舗情報」「予約はこちら」といったボタンを配置することで、お客様のさまざまなニーズに対応できる総合的な窓口として機能します。ボタンのデザインは視覚的にわかりやすく、アイコンや商品写真を使うことでより直感的に理解してもらえます。

これらの設定が完了すると、あなたの店舗は24時間体制でお客様をお迎えする準備が整います。

社内での運用テスト・効果測定のやり方

LINE公式アカウントを本格運用する前に社内でテストを行い、効果測定の仕組みを整えることが重要です。

まずはテスト配信です。メッセージを作成した後、「下書き保存」をしてから「テスト配信」ボタンをクリックすることで、自分や管理者のLINEアカウントにメッセージが届きます。誤字脱字、画像の表示、リンクの動作などを事前にチェックし、複数のスタッフでお客様の立場からメッセージを確認しておきましょう。

運用開始後はLINE公式アカウントの分析機能を使い、重要な数値を定期的にチェックしましょう。メッセージの開封率・クリック率などから改善点を見つけ、リッチメニューのタップ数からお客様のニーズを把握することが重要です。

効果的な運用を続けるために、月1回の定期レビューで前月の数値を振り返り、効果の高かったメッセージやタイミングを次月の配信計画に活かしましょう。

運用に向けての注意点

LINE公式アカウントを長期的かつ効果的に運用するために、注意すべきポイントがあります。事前にこれらを理解しておくことで、安全に成果が出る運用を継続できます。

ブロック率を抑える

LINE公式アカウントのブロック率が20~30%を大きく超える場合、運用方法を見直す必要があります。ブロックされる原因としては、配信頻度の高さ、関係のない情報の配信、店舗やサービスを利用しなくなったことなどが考えられます。

ユーザーは自分に必要な情報のみを求めているため、ターゲットに合わない内容を送ると即ブロックにつながりやすいでしょう。そういったときは絞り込み配信機能なども活用し、年齢や性別に応じた適切な情報を届けることが重要です。

送信取り消しができない

LINE公式アカウントでは、一度配信したメッセージの取り消しや削除ができません。誤字脱字、間違った情報、不適切なリンクなどを送信してしまうと修正できず、お客様の信頼を損なう恐れがあります。

そのため、配信前に必ず事前のテストを行い、複数のスタッフで内容をチェックする体制を整えましょう。特に、クーポンの有効期限、イベントの日時、リンク先のURLなどは慎重な確認が必要です。

利用規約とガイドラインの遵守

LINE公式アカウントには厳格な利用規約とガイドラインが定められており、違反するとアカウント停止のリスクがあります。特に注意すべきなのは虚偽情報の配信、第三者へのなりすまし、過度な商用利用などです。

また、広告や宣伝を行う際は広告主体の明示が必須であり、権利者の許可なく画像や文章を無断使用することは禁止されています。

さらに、業種によっては特別な制限があるため、事前にガイドラインを確認したうえで不明な点があれば、公式の問い合わせ窓口や法律家の専門家などに相談するのもおすすめです。

データ管理とプライバシーへの配慮

LINE公式アカウントでは友だちの個人情報や行動データを扱うため、適切なデータ管理が必要です。お客様から収集した情報の第三者への提供や不正な利用は、厳しく禁止されています。

また、お客様が安心して利用できるようプライバシーポリシーの明示や個人情報の取り扱いについて、適切な説明を行うことも重要です。

まとめ

LINE公式アカウントは、「毎日メッセージを送るだけの営業ツール」ではありません。まずはお客様の質問へ即返信するだけでも、お客さまとの信頼関係を強化できます。営業時間や駐車場の有無など、よくある質問に自動で答えるだけでお客様の利便性が大幅に向上し、スタッフの負担も軽減されるでしょう。

ただし、本格的な成果を求めるなら、単なる一斉配信ツールを超えた活用も必要です。お客様の購入履歴に基づいた個別提案や、来店データと連動したタイムリーな情報配信など、顧客データと組み合わせた一貫サポート業務アプリとして活用できれば可能性はさらに大きく広がります。

そんなLINE公式アカウントを最大限に活用した 実際の導入事例、LINE公式アカウントを売上に直結させる具体的な活用法などについては、以下の資料で詳しくご紹介しています。「お客様が店を出た後も続く関係づくり」を、ぜひ明日からでも始めてみませんか。

 

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